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No.205新着 井上陽水 「氷の世界」で日本初のLP百万枚とされ、歌い手としても作り手としても残った人

井上陽水は1969年にアンドレ・カンドレ名義でデビューし、1972年に井上陽水として出直した。1973年12月のアルバム「氷の世界」は、日本のレコード史上初めてLPで百万枚を超えたとされる。のちに安全地帯や中森明菜へ詞や曲を提供し、歌い手と作り手の両方で歌謡曲の流れに入った。

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登録日時
2026年10月25日 17:43
出典を確かめた日
2026年10月25日
分野
歌手と作り手
立場
くらさんの考察
タグ
フォーク新着ニューミュージック新着作詞家新着作曲家新着レコード大賞新着カラオケ新着数字・統計新着
歌手・曲
井上陽水、氷の世界、傘がない、夢の中へ、少年時代、飾りじゃないのよ涙は、ワインレッドの心
資料の種類
事典・概説
年代
1969〜2026年

本文と出典

あらまし

井上陽水は1948年に福岡県で生まれた。1969年にアンドレ・カンドレの名でCBSソニーからデビューしたが、3枚のシングルは売れなかった。1971年にポリドールへ移り、1972年に本名の井上陽水として再び世に出た。最初のアルバムは「断絶」で、「傘がない」が入っている。
出直しから約1年後の1973年に、「夢の中へ」「心もよう」と続けてヒットが出る。同じ年の12月に出したアルバム「氷の世界」が、日本のレコードの売れ方の記録を塗り替えた。
その後の陽水は、自分で歌うだけでなく、他の歌手に詞や曲を渡す人としても知られるようになった。1980年代には安全地帯と中森明菜に渡した歌が大ヒットし、1990年の「少年時代」は教科書に載る歌になった。

主なできごと

・1969年 アンドレ・カンドレ名義で「カンドレ・マンドレ」を出してデビュー(以後3枚のシングルは不振)
・1972年 井上陽水として再デビュー。7月1日に「傘がない」(オリコン69位)。アルバム「断絶」
・1973年 3月1日「夢の中へ」(オリコン17位、映画『放課後』の主題歌)。9月「心もよう」で初のシングルトップ10入り。12月1日にアルバム「氷の世界」
・1974年 「氷の世界」(LP企画)で第16回日本レコード大賞の企画賞
・1975年 8月に「氷の世界」がLP百万枚を超えたとされる。フォーライフ・レコードの設立に加わる
・1983年 11月25日、安全地帯「ワインレッドの心」(作詞が陽水)
・1984年 11月14日、中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」(作詞・作曲が陽水)。12月にアルバム「9.5カラット」
・1990年 9月21日「少年時代」。映画『少年時代』の主題歌
・1993年 「Make-up Shadow」で第35回日本レコード大賞の金賞
・1997年 奥田民生との「井上陽水奥田民生」名義で「ありがとう」
・2019年 デビュー50周年のツアー
・2025年 12月16日、NHK BSで1986年の神宮球場での安全地帯との共演コンサートの映像が放送された(公式サイトのお知らせ)

「氷の世界」と百万枚

「氷の世界」は陽水の3枚目のアルバムで、1973年12月1日にポリドールから出た。当時の日本の歌い手としては珍しく、ロンドンで録音された。オリコンの週間LPチャートで1位になり、年間LPチャートでも1974年度と1975年度が1位だった。ウィキペディアによると、先に出たシングル「心もよう」は陽水にとって初めてのシングルのトップ10入りだった。
「日本初のLP百万枚」は、確かめた資料の範囲では、ウィキペディアが1975年8月の達成と書き、日刊ゲンダイDIGITALの2018年の記事は「1973年に発売された『氷の世界』は〜日本レコード史上初のLP販売100万枚突破」と書いている。発売が1973年で、百万枚を超えたのは発売から約2年後の1975年とする書き方が、年表としては整合する。どちらも「とされる」の範囲であり、レコード会社やオリコンの一次の発表までは確かめられなかった。累計の数字も一定せず、ウィキペディアは130万枚、140万枚、150万枚という資料ごとの違いを挙げている。

他の歌手に渡した歌

陽水の提供曲は、歌い手が替わると別の歌になる例として読める。「ワインレッドの心」は、サントリーのCMとの組み合わせで作詞者の条件が出されたことが依頼のきっかけだった。作曲は安全地帯の玉置浩二で、ウィキペディアは、陽水がこの曲のために歌詞を3回書き直したとしている。1983年11月25日に出て、オリコンの週間1位になり、安全地帯にとって初の1位となった。ウィキペディアに載る売上は71.4万枚である。
「飾りじゃないのよ涙は」は、中森明菜の10枚目のシングルで、1984年11月14日に出た。詞も曲も陽水が書いた。オリコンの週間1位になり、1985年の年間6位に入った。ウィキペディアは、この曲が中森明菜にとってアイドルからアーティストへの転機になったと書いている。陽水自身も1984年12月のアルバム「9.5カラット」でこの曲を歌っている。
このほか、PUFFYの「アジアの純真」では詞を書いた(ウィキペディアの年表による)。

カラオケで歌うなら

JOYSOUND公式サイトの陽水の人気曲ランキングは、1位「少年時代」、2位「リバーサイド ホテル」、3位「Make-up Shadow」、4位「いっそ セレナーデ」、5位「夢の中へ」、6位「心もよう」、7位「帰れない二人」、8位「傘がない」、9位「新しいラプソディー」、10位「飾りじゃないのよ 涙は」の順だった。このページには集計の期間も更新日も書かれていない。DAMの年間ランキングでの順位は、今回は確かめられなかった。
1位の「少年時代」は、1990年9月21日の発売当初はあまり売れなかった。ウィキペディアによると、1991年にCMで使われてから週間4位まで上がり、1997年にはミリオンセラーに認定されている。1994年以降の中学・高校の音楽教科書にも繰り返し載った。年代の違う人が同じ歌を知っている背景には、学校で習ったという事情があると考えられる。
「夢の中へ」は、1973年の陽水版(オリコン17位)のあとに斉藤由貴が1989年にカバーし、オリコン2位まで上がった。歌う場でどちらの版が思い浮かぶかは、世代で変わるはずである。

評価の分かれる点

陽水を何の歌い手と呼ぶかは、資料によって違う。ウィキペディアは吉田拓郎と並んでフォークとニューミュージックを牽引した人としている。一方、1980年代の提供曲やCMとの結びつきを考えれば、歌謡曲の作り手とも呼べる。ジャンルの線引きは断定しない。
また、ウィキペディアは、陽水がNHK紅白歌合戦に出たことがなく、1993年と1996年に出場を辞退したと書いている。この点は本人の発言の引用を含むため、出典としては二次的な扱いにとどめる。
近年の活動については、公式サイトのお知らせで確認できたのは、2026年9月11日のCS放送、2025年12月16日のNHK BS放送、2025年5月15日の藤子不二雄Ⓐ生誕90周年企画へのコメントである。ウィキペディアは、2020年10月のビデオメッセージを最後に公の場に出ていないと書くが、公式サイトでは裏付けられなかった。確認できた範囲では、新しい公演の予定は見つからなかった。

くらさんの考察

陽水の歌がカラオケで長く歌われる理由は、1曲ではなく、時期の違う歌が並んでいることにあると考えられる。1970年代の「傘がない」「心もよう」、1980年代の提供曲のセルフカバー、1990年の「少年時代」は、それぞれ別の世代の入り口になっている。ランキング上位に1990年代の歌が多いのは、あとから別の経路(映画、CM、教科書)で広まった歌が強いためだと考えられる。
提供曲は、陽水が書いた歌を別の歌い手が歌うことで、陽水自身の歌とは別の聞かれ方をした例である。作詞だけの「ワインレッドの心」と、作詞作曲の「飾りじゃないのよ涙は」では、陽水の関わり方が違う点にも注意したい。

ジージへの問いかけ

・ジージが陽水を初めて聞いたのは、「傘がない」や「氷の世界」の頃でしょうか、それとも「少年時代」の頃でしょうか。
・陽水の歌のなかで、ご自分で歌うならどれを選びますか。また、安全地帯や中森明菜の歌を陽水の作品として聞いたことはありますか。
・陽水はフォークの人でしょうか、それとも歌謡曲の人でしょうか。ジージはどう感じますか。

出典

・井上陽水(ウィキペディア) https://ja.wikipedia.org/wiki/井上陽水
・氷の世界(アルバム)(ウィキペディア) https://ja.wikipedia.org/wiki/氷の世界_(アルバム)
・傘がない(ウィキペディア) https://ja.wikipedia.org/wiki/傘がない
・夢の中へ(ウィキペディア) https://ja.wikipedia.org/wiki/夢の中へ
・ワインレッドの心(ウィキペディア) https://ja.wikipedia.org/wiki/ワインレッドの心
・飾りじゃないのよ涙は(ウィキペディア) https://ja.wikipedia.org/wiki/飾りじゃないのよ涙は
・少年時代(井上陽水の曲)(ウィキペディア) https://ja.wikipedia.org/wiki/少年時代_(井上陽水の曲)
・日刊ゲンダイDIGITAL 雨の日にいかれちまった(2018年4月21日) https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/227624/2
・井上陽水 公式サイト https://www.yosui.jp/
・JOYSOUND 井上陽水の人気曲ランキング https://www.joysound.com/web/search/artist/4883/ranking

動画

・井上陽水 - 少年時代(ライブ) NHKホール 2014/5/22(UNIVERSAL MUSIC JAPAN)https://www.youtube.com/watch?v=bL5hJEauvu4
・井上陽水 - 氷の世界(ライブ) NHKホール 2014/5/22(UNIVERSAL MUSIC JAPAN)https://www.youtube.com/watch?v=lDrtcWkQsMU

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