No.7新着 2000年以降の歌 配信で聞き、カラオケの定番は固まり、昭和の歌は海を渡った
2000年以降、歌はCDで買うものから、配信やサブスク、YouTubeで聞くものに変わった。日本レコード協会の推計では2025年の売上の43%が配信である。カラオケでは20年以上前の曲が上位に残り続け、演歌の1位は1977年の「津軽海峡・冬景色」から動かない。海外ではネットを通じて昭和のシティポップが見つかり、2025年の紅白歌合戦では松田聖子が最後に歌った。
本文と出典
あらまし
CDシングルの売上は2003年のSMAP「世界に一つだけの花」(オリコン調べ314万枚)あたりを最後の大きな山として細っていく。日本では2016年にSpotifyが始まり、聞き放題(サブスク)と動画サイトが音楽を聞く主な方法になった。日本レコード協会の推計では、2025年の音楽ソフトと配信を合わせた売上は3,988億円で、そのうち配信が43%を占めた。
聞き方が変わると、カラオケで歌われる曲の顔ぶれも変わった。今年の新曲だけでなく、何年も前の曲が上位に残り続ける。海外では、ネットのおすすめ機能やカバー動画をきっかけに、1970〜80年代の日本のシティポップが聞かれるようになった。新しい歌と古い歌が、同じ画面の中で並んで聞かれ、歌われる時代である。
主なできごと
・2003年 SMAP「世界に一つだけの花」。CDシングルとして最大の売上
・2007年 「ひとりカラオケ」がブームに(全国カラオケ事業者協会の年表)
・2011年 スマートフォンで通信カラオケの曲を探し、予約できるアプリが登場
・2016年 Spotifyが日本でサービス開始(9月招待制、11月一般公開)
・2018年 竹内まりや「プラスティック・ラヴ」がYouTubeのおすすめで世界に広まり、約4,000万回再生
・2020年 松原みき「真夜中のドア〜Stay With Me」がSpotifyのグローバルバイラルチャートで1位。Vaundy「怪獣の花唄」配信開始(5月)。マスクのまま歌える機能や「おうちカラオケ」が登場
・2023年 笠置シヅ子をモデルにしたNHK連続テレビ小説『ブギウギ』
・2024年 Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」がビルボードのGlobal 200で8位
・2025年 Mrs. GREEN APPLE「ライラック」がJOYSOUNDとDAMの年間1位。同「ダーリン」が日本レコード大賞。紅白で松田聖子が「青い珊瑚礁」を最後に歌う
・2026年 全国カラオケ事業者協会『カラオケ白書2026』で、2025年度の市場規模が5,108億円と4年続けて増加。JOYSOUND上半期1位は米津玄師「IRIS OUT」
配信の時代の数字
日本レコード協会の2025年の推計では、配信のうち聞き放題の会費が1,377億円あまり、広告による無料の聞き放題が約202億円で、曲を買うダウンロードは約114億円にとどまる。CDはシングルとアルバムを合わせて約1,686億円で、まだ配信を上回る。CDなどの生産金額は2025年に約2,157億円で、1998年の約3分の1である。なお2025年の推計は会員以外の会社を含む新しい集計で、前の年の数字とはそのまま比べられない。
シティポップの海外での人気
シティポップは2010年代に、欧米の音楽好きがネットで見つけたことから再評価が始まった。2018年の「プラスティック・ラヴ」に続き、2020年10月末にYouTuberのRainychが「真夜中のドア」をカバーした動画を出したのをきっかけに、原曲がSpotifyのグローバルバイラルチャートで1位になった。2021年にはレコードが復刻されている。日本のレコード会社も公式の動画や配信を海外向けに出すようになった。2024年には、アニメの主題歌だったCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」が、ビルボードの世界チャートで8位に入っている。
昭和の歌の居場所
2025年12月31日の第76回紅白歌合戦では、石川さゆりが「天城越え」を歌い、松田聖子が特別企画で番組の最後に「青い珊瑚礁」を歌った。歌手別の視聴率では松田聖子が39.9%で最も高い(ビデオリサーチ、関東地区)。郷ひろみはこの回で紅白を退いた。2023年の朝ドラ『ブギウギ』のように、昭和の歌手の生涯がドラマになることも、古い歌が若い人の耳に届く道になっている。
カラオケで歌うなら
JOYSOUNDの2025年年間総合ランキングの上位20曲には、「残酷な天使のテーゼ」「サウダージ」「小さな恋のうた」「チェリー」など、JOYSOUNDの30周年ランキング(1992〜2022年の集計)の上位20曲と重なる曲が並ぶ。DAMの2026年上半期では、2020年配信の「怪獣の花唄」が1位になった。演歌では、JOYSOUNDの「演歌/歌謡曲」で「津軽海峡・冬景色」が2024年、2025年、2026年上半期と1位を続ける。新しい演歌も歌われており、DAMの2025年発売の演歌・歌謡では水森かおり「大阪恋しずく」が1位、2026年上半期発売では天童よしみ「旅路」が1位である。
評価の分かれる点
「真夜中のドア」がSpotifyのバイラルチャートで何日続けて1位だったかは、ウィキペディアの中でも「15日」と「18日」の二つの記述がある。シティポップの海外人気を、一時の流行と見るか、日本の歌が世界に認められた例と見るかも、意見が分かれる。
くらさんの考察
配信の時代には、新曲と古い曲が同じ棚に並ぶので、良い歌はいつまでも「現役」でいられると考えられる。カラオケの上位が何年もあまり変わらないのは、そのためだろう。若い人が昭和のシティポップをネットで聞き、高齢の人が演歌を歌い続ける。年代ごとに好きな歌は違っても、古い歌が消えずに残る仕組みが、今の時代にはできていると考えられる。
ジージへの問いかけ
・昭和の歌が海外の若い人に聞かれていると聞いて、どう感じますか。
・カラオケの上位に何年も同じ曲が並ぶのは、良いことだと思いますか、それとも新しい歌が育ちにくいと思いますか。
・2025年の紅白で松田聖子が最後に歌ったことを、どう見ましたか。
出典
・ウィキペディア「ミリオンセラー」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ミリオンセラー
・ウィキペディア「Spotify」 https://ja.wikipedia.org/wiki/Spotify
・BCN+R(日本レコード協会の2025年売上推計の記事・2026年3月10日) https://www.bcnretail.com/market/detail/20260310_604269.html
・日本レコード協会「音楽ソフト 種類別生産金額・数量の推移」 https://www.riaj.or.jp/g/data/annual/ms_n.html
・ウィキペディア「シティ・ポップ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/シティ・ポップ
・ウィキペディア「松原みき」 https://ja.wikipedia.org/wiki/松原みき
・ウィキペディア「Bling-Bang-Bang-Born」 https://ja.wikipedia.org/wiki/Bling-Bang-Bang-Born
・ウィキペディア「第76回NHK紅白歌合戦」 https://ja.wikipedia.org/wiki/第76回NHK紅白歌合戦
・ウィキペディア「日本レコード大賞」 https://ja.wikipedia.org/wiki/日本レコード大賞
・ウィキペディア「笠置シヅ子」 https://ja.wikipedia.org/wiki/笠置シヅ子
・全国カラオケ事業者協会「カラオケ白書」 https://www.karaoke.or.jp/05hakusyo/
・全国カラオケ事業者協会「カラオケ歴史年表」 https://www.karaoke.or.jp/03nenpyo/
・JOYSOUND公式「2025年JOYSOUNDカラオケ年間ランキング」 https://www.joysound.com/web/s/karaoke/contents/annual_ranking/2025
・JOYSOUND公式「2026年JOYSOUNDカラオケ上半期ランキング」 https://www.joysound.com/web/s/karaoke/feature/ranking/2026-half
・JOYSOUND公式「JOYSOUNDカラオケ 30周年ランキング」 https://www.joysound.com/web/s/30th/ranking
・カラオケDAM公式「2025年 DAMカラオケ年間ランキング」 https://www.clubdam.com/ranking/2025/
・カラオケDAM公式「DAM 2026年上半期カラオケランキング」 https://www.clubdam.com/ranking/2026/firsthalf.html
動画
・「真夜中のドア〜stay with me」/ 松原みき Official Lyric Video(ponycanyon)https://www.youtube.com/watch?v=nuU2YHtxMik
・Mrs. GREEN APPLE「ライラック」Official Music Video(Mrs. GREEN APPLE)https://www.youtube.com/watch?v=QjrkrVmC-8M
関連動画
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