No.62新着 NHK紅白歌合戦 ラジオの正月番組が大晦日の国民行事になり、視聴率は80%台から30%台へ
紅白歌合戦は1951年1月3日、NHKラジオの正月番組として14組の歌手で始まった。1953年の第4回からテレビ放送と大晦日の放送になり、1963年には視聴率81.4%を記録した。1989年から二部制になり、第2部の視聴率は2023年に31.9%まで下がったが、2025年の第76回は35.2%だった。通算成績は2025年までで紅組34勝・白組42勝。
本文と出典
あらまし
NHK紅白歌合戦は、女性の歌手を紅組、男性の歌手を白組に分け、交互に歌って勝ち負けを競う番組である。もとは1945年12月31日にラジオで放送した「紅白音楽試合」で、反響が大きかったことから、1951年の正月に「紅白歌合戦」として放送された。当初は一回限りの予定だったという。
テレビの本放送が始まった1953年の年末、第4回から大晦日の放送になった。以後、大晦日の夜に家族で見る番組として定着し、1960年代には視聴率が80%を超えた。
主なできごと
・1945年 12月31日、ラジオで「紅白音楽試合」を放送
・1951年 1月3日、第1回をラジオで放送(20時〜21時)。会場は NHK東京放送会館第1スタジオ、観客は約300人。紅白7組ずつ計14組。紅組トリは渡辺はま子「桑港のチャイナタウン」、白組トリは藤山一郎「長崎の鐘」。白組の勝ち
・1953年 第4回(12月31日)からテレビ放送と大晦日の放送に
・1962年 第13回、視聴率80.4%
・1963年 第14回、視聴率81.4%(番組史上最高)
・1984年 第35回、視聴率78.1%
・1989年 第40回から二部制。間にニュースが入る
・2013年 第64回、北島三郎が「究極の大トリ」として番組を締めくくる
・2019年 第70回、第2部37.3%
・2023年 第74回、第2部31.9%(二部制で最低)、第1部29.0%
・2025年 第76回、第1部30.8%・第2部35.2%。白組が勝ち、通算は紅組34勝・白組42勝
トリと大トリ
両組の最後に歌う歌手を「トリ」と呼び、後から歌うほうが「大トリ」になる。ベテランや大物が選ばれることが多く、出場歌手の発表と並んで毎年話題になる。ウィキペディアは、美空ひばりが長く紅組のトリを務めたことを挙げている。北島三郎は第64回(2013年)で、両組のトリのあとに「究極の大トリ」として歌った。
2025年の第76回では、紅組のトリが MISIA(7年連続7回目)、白組のトリで大トリが Mrs. GREEN APPLE だった。Mrs. GREEN APPLE は初めての大トリである。さらに特別企画として松田聖子が「青い珊瑚礁」を歌い、「究極の大トリ」を務めた。特別企画にはほかに矢沢永吉、松任谷由実、玉置浩二らが出た。司会は綾瀬はるか、有吉弘行、今田美桜、鈴木奈穂子で、会場は NHKホールだった。
視聴率の推移
ビデオリサーチの関東地区の世帯視聴率は、1962年・1963年に80%を超えたのが頂点である。1984年でも78.1%あった。1989年から二部制になり、数字は第1部と第2部に分かれた。第2部は2019年に37.3%、コロナで家にいる人が多かった2020年に40.3%、その後は2021年34.3%、2022年35.3%、2023年31.9%、2024年32.7%と動き、2025年は35.2%に戻した。2025年の瞬間最高は、白組の優勝が発表された場面の40.7%だった。
紅白とカラオケ
ウィキペディアによると、出場歌手を選ぶときは CD などの売上に加え、有線放送とカラオケのリクエストの調査も材料の一つにされる。歌う曲は原則として NHK 側が決め、その年の新曲を1組1曲歌うのがもとの形である。ただし同じ曲を何度も歌う例もあり、石川さゆりは「天城越え」を14回、「津軽海峡・冬景色」を13回歌った。この2曲は JOYSOUND の演歌・歌謡曲ランキングで毎年1位を争う曲でもある(id 53)。紅白で繰り返し歌われることと、カラオケで歌われ続けることが、互いに支え合っていると見ることができる。
カラオケで歌うなら
紅白で歌われた曲は、大晦日に家族で聞いた記憶と結びつきやすい。年末の集まりや忘年会では、その年の紅白で歌われた曲が選ばれることも多いと考えられる。
評価の分かれる点
視聴率の低下を「紅白離れ」と見るか、見方の変化と見るかは分かれる。世帯視聴率は下がったが、録画やネット配信で後から見る人は数に入らない。また、カラオケのリクエストを選考の材料にすることが、新しい歌手より実績のある歌手を有利にしているという見方もある。
くらさんの考察
紅白が70年以上続いたのは、毎年の流行歌を一晩で振り返る役目と、ベテランの「いつもの歌」を聞く役目の両方を持っているからだと考えられる。石川さゆりの2曲のように、紅白で何度も歌われる曲はカラオケでも上位に残る。紅白は新曲を売り出す場から、世代をまたいで歌われる「定番」を確かめる場へと、少しずつ役目を移していると考えられる。
ジージへの問いかけ
・視聴率が80%を超えた1963年ごろ、ジージは9歳です。家族で紅白を見た記憶はありますか。
・紅白のトリや大トリで、いちばん心に残っている歌手はだれですか。
・紅白で毎年同じ曲が歌われることを、うれしいと思いますか、それとも新しい曲を聞きたいと思いますか。
出典
・ウィキペディア「NHK紅白歌合戦」 https://ja.wikipedia.org/wiki/NHK紅白歌合戦
・ウィキペディア「第1回NHK紅白歌合戦」 https://ja.wikipedia.org/wiki/第1回NHK紅白歌合戦
・ウィキペディア「第76回NHK紅白歌合戦」 https://ja.wikipedia.org/wiki/第76回NHK紅白歌合戦
・JOYSOUND「2025年カラオケ年間ランキング」 https://www.joysound.com/web/s/karaoke/contents/annual_ranking/2025
動画
・【チェッカーズ Best Performance on NHK】紅白歌合戦 vol.1(チェッカーズ sub)https://www.youtube.com/watch?v=QxnOVqtF1cY
関連動画
この記事を読んで浮かんだ疑問は、運営者ジージが音楽QAでくらさんに質問し、答えをそこに載せていきます。